2011年特許情報フエア「企業プレゼン」で話した内容です
時間が45分でしたので、充分にお伝えできない部分が有りました
当日、資料(パワーポイント)の配布は枚数が多くて配布していません
◆ タイトル「このままでよいのか、中国知財権対策&中国特許出願明細書」
1.新興国企業(アジア企業)の商品開発コンセプトは
(1) 金を掛けずに開発が出来て、売上げ利益も独占できる領域を徹底的に調査する
(2) 技術開発で先行、事業で遅れを取る日本企業
中国高速鉄道の特許出願、何故このようなことが起きるのか
(3) 中国への進出は技術流出のリスクが伴うが、そのリスクは排除できるのか
(4) 中小企業の中国進出は止めるべきか、進出すべきかの分岐点にある
2.米国と中国に挟まれた「日本知財」の悲劇
(1) アナログ技術からデジタル技術への転換が及ぼす日本への影響
(2) 商品はソフト技術への比重が高まる一方である、迎えるクラウド社会での知財対策は
3.中国特許出願の現状
(1) 中国特許出願明細書の品質状況、現況を知る
(2) 中国への特許出願は新種の「ODA」か?
4.中国特許明細書が酷い原因は?
(1) 日本から中国への特許出願件数は増加しているが多くが「紙クズ」か
(2) 中国語へ変換できない曖昧、意味不明の日本語が諸悪の根源
5.中国特許事務所の現状
(1) 代理人の仕事用語は英語と中国語である、日本語ができる、発明が理解できる中国代理人は圧倒的に不足。いみふめいの日本語を忠実翻訳(置き換え翻訳)するしかない
(2) 日本からの特許出願依頼は特定の中国特許事務所へ集中
6.翻訳の「元」となる日本語、特許出願明細書いついて
(1) 翻訳の拙さが及ぼす様々な影響
(2) 「ガラパコス化」している「日本特許出願明細書」を改善することが先決
意味不明の文章は当業者(審査官等)からの理解が得られず権利範囲が縮小される
欧米型の特許明細書と日本型の特許明細書の比較で、その違いを見る(実例を持って説明)
(3) 世界で通用する「グローバル特許出願明細書」への転換を急ぐ
他国の特許審査官が理解できる論理展開で、かつ平明な文章で書く
特許出願明細書は発明・技術の説明書(仕様書)である
技術の説明用語は「文明言語」で論理的に書けば良い、文才は要らない
「IP(知財)戦争」とは、詰まるところ言語の戦いである
7.「グローバル特許出願明細書」とは
(1) 発明技術はビジネスに使うための事業計画書でもあり
(2) 事業を進めるための権利の使用範囲を決めた権利書でもある
(3) 詰まり世界から仲間を寄せる「共生」と、権利を保護する「戦争」の2面を持つ
(4) 「商品の輸出」から「知財の輸出」を実現するには知財を文書化(商品化))する
(5) 中国高速鉄道の国際特許出願明細書はシステム特許?日本はパーツ特許
8.誤解、誤訳を起こしやすい「日本語」の4パターン
9.この表現の区別がつきますか?
私は悪い、私が悪い
命題文と描写文の違い
機械翻訳ソフトが使える日本語で書く、ほか実例で紹介
10.改善策:
(1) 日本企業の「文書品質管理体制」を構築する
(2) 知財経営の実践:知的財産を経営に取り込み自社ブランドを高める
(3) 中小企業の知的資産が適正評価される知財社会への転換を促す
11.中国での知財権トラブル
(1) 係争事件は多様化している、被告は中国企業とは限らない(訴訟例)
(2) 模倣品に対する取り組み方、欧・米・韓国企業との違い
(3) 中国進出で最も重要なことは契約書の内容(失敗例)
(4) 中国知財権トラブルから見える中国が目指すところ
12.中国商標調査、中国特許調査、中国企業調査について
(1) 中国実用新案の出願件数が多いのはなぜか、それには理由がある
(2) 中国商標の出願での注意点
*おしまいの能書き*
IP(知財)戦争とは、つまるところ言語の戦いである。「知的財産化」とは、発明、ノウハウ、商品といった社内にある「知的資産」を文書化することである。これが「知的資産経営」の基本である。
日本の政局、経済は混迷の中にあり今回の大地震、大津波、原発事故が重なり最悪の状況となっている。この状況の中で日本企業が決断をすべきことは何か?それは国際化への早期展開であると考える。技術の流出を危惧する企業もあるが国内に留まって生き抜くことは難しくなっている。とくに固有技術をもつ中小企業は下請け業態からいち早く抜け出す必要がある。そして自らの力で世界の新市場を開拓して行く覚悟を持つことである。日本企業がグローバル社会の中で生き抜くには自社が持つ「知的資産」を活用して「自社ブランド」の構築が必須条件となる。即ち「知的資産」を経営に使う「知財経営(*1)」を実践することである。
(*1)知財経営とは、知的財産を経営に組み込んで自社ブランドを高め利益を生む経営